湘南ベルマーレがGKフィウーザの神セーブ連発&3得点演出の活躍もあり、フウガドールすみだに4-1勝利。2022-2023シーズン、Fリーグディビジョン1第8節が行われた8月27日、前節浦安戦で今季初黒星を喫した湘南だったが、ホーム小田原アリーナで快勝。鉄壁の守備網で主導権を握ると、終了間際のパワープレーには「倍返し」の2点追加で勝負あり。優勝争いの絶対条件となる3位圏内とは勝ち点「1」差につける4位の好位置で中断期間に入った。
レベルが違う。GKフィウーザが、計27本の相手シュートを最少失点に抑えるだけではなく3得点も演出した。瞬時の飛び出しでピンチの芽を摘み、1対1の場面では微動だにせず相手に重圧をかける。185cm82kgの恵まれた体躯で静と動を使い分け、「湘南の要塞」のごとく立ちはだかった。
前半11分32秒のすみだFP清水和也の弾丸シュートを右足一本で止めるなど、フィウーザが神セーブを連発。互いのネットが揺れないまま迎えた前半11分49秒、FP鍛代(きたい)が均衡を破った。FPロドリゴの左CKにボレーで先制。さらに前半16分4秒にはロドリゴのあわやの芸術ループなど、プレーもアリーナもヒートアップ。直後の前半16分23秒、すみだFP宮崎が抜け出したロドリゴのユニフォームを左手で掴んで警告になる荒れ模様となった。
荒れ模様にも、フィウーザは動じない。前半残りわずかの19分47秒、すみだ最終ラインFPの頭上を越えるスローで、左サイドのゴールラインぎりぎりのスペースを狙ったFP内村にピタリ。内村の今季初ゴールを演出するピンポイントスローで、前半を理想の展開で乗り切った。
後半に入ってもフィウーザの無双ぶりはとまらない。後半9分35秒には至近距離からのシュートを体全体で防ぎ、右こぶしを下から突き上げ、自らと、そしてチームを鼓舞するようにほえた。両チームに警告が出る中で迎えた後半15分10秒、すみだがパワープレーに突入した。残り4分50秒で賭けに転じたすみだに1点を返されたが、湘南は冷静だった。本職GK不在のすみだパワープレー中の19分7秒、19分30秒にフィウーザからの正確無比なスローから2点を追加する「倍返し」で試合を締めた。
試合後、伊久間監督とともに臨んだ記者会見でフィウーザは「今日はとても良かった。みんな気持ち強いね。守備への意識も超強いね」とチーム一丸での勝利に胸を張った。頼れる主将の無双ぶりに「フィウーザはいつも素晴らしいが、今日も素晴らしいプレーだった。今日の勝利は非常に大きい」と指揮官。悲願の初優勝へといざなうビッグウェーブは、ゆっくりとだが着実に押し寄せている。
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■FP内村俊太が2得点の活躍「中断期間前に良い終わり方」
ここまで無得点の内村がようやく目覚めた⁉ 1-0の前半19分47秒、フィウーザからのスローを敵陣左サイドで受けると、角度のないところから右足一閃で今季初得点をマーク。3-1の後半19分30秒にはまたもやフィウーザからのスローに頭で合わせ、無人のゴールに流し込んだ。試合後の記者会見で、フィウーザのスローが起点となった2得点に「精度が高くピンポイントにボールが来る。今日はやりきれた。Fリーグ中断期間前に良い終わり方ができた」と喜んだ。
■Fリーグ2022‐2023プレーオフ実施概要
リーグ戦終了後、リーグ戦上位3チームでプレーオフを行う。
〈プレーオフ準決勝〉
・準決勝の組み合わせは、リーグ戦2位チームと同3位チームの対戦とする。
・2試合を開催し、勝利チームがプレーオフ決勝へ進出する。
・2位チームは1勝のアドバンテージを持つ。
・敗戦チームは、本大会3位チームとなる。
〈プレーオフ決勝〉
・リーグ戦順位1位チームと準決勝勝利チームが対戦する。
・最大で5試合を開催し、勝利チームが本大会優勝チーム、敗戦チームが本大会準優勝チームとなる。
■ベルスポ
BELLMARE SPORTS。Fリーグ湘南ベルマーレの試合結果をはじめ、フットサルに関するコラムなどをスポーツ新聞風にお届け予定。
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